Feb. 26, 2012 at 12:02am with 23 notes
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かつて聞いた話で、忘れがたく、しかし、今や詳細を確かめる術もない話しがあった。
芦屋の故佐藤武英さんから聞いた、帝国海軍潜水艦に関する情の民族である日本人の武士道の物語である。佐藤さんは、もはや、故人となられたので、生前、あの物語を確かめておけばよかった、と時々思っていた。
そのようなとき、近くにいる親しい方から、その話しを教えてもらったのだ。その人は、幾度も共に台湾に行き、また早朝の「朝立ち」も共にしてくれる、日本と台湾の未来を考える会会長の海老原郁二さんだ。長年確かめたくって果たせず、今朝海老原さんに教えてもらった物語を次に書いておきたい。
帝国海軍潜水艦伊12号、艦長工藤兼男海軍大佐(海兵56期)は、昭和20年1月、マーシャル諸島付近海域で、護衛もなく単艦で航行している連合軍(アメリカ軍)の帆船を発見する。伊12号が、潜望鏡で発見したその帆船は、ドイツの航海訓練帆船パミール号で、連合軍が接収して輸送船として使っていた。
伊12号は、浮上し、パミール号に対する攻撃態勢をとった。伊12号に気付いたパミール号の乗組員は、死を覚悟して呆然と伊12号を見つめるだけだった。
すると、伊12号からパミール号に発光信号が送られてきた。
それは、「本艦は、貴艦の美しい姿と勇姿に接し、撃沈するに忍びず。無事な航海を祈る。」であった。そして、伊12号は潜航して海面から姿を消していった。その数日後の昭和20年1月13日、伊12号は同海域において消息を絶った。
この伊12号の措置は、パミール号乗組員によって戦後語り伝えられたものである。しかし、日本では、伊12号のことは知らされなかった。昨日書いた、GHQの検閲指針によって日本国民には封印されたからだ。
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